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3 ucode管理体系

本章はucodeの管理体系を規定します.

3.1 ucode管理に関係するプレイヤ

  1. ユビキタスIDセンター
    ucode全体を管理運営する非営利団体.利用者からの申請に基づきucodeを割当及び,ucodeタグベンダからの申請に基づきucodeの予約の手続きを実施する.更にucode解決サーバのルートノードの運用などを実施します.
  2. 利用者
    ユビキタスIDセンタからucodeの割当を受けて,ucodeの発行を行う団体を,利用者といいます.
  3. ucodeプロバイダ
    割当てられたucodeを,更に他の利用者に対して再割当の業務を行う利用者を,ucodeプロバイダといいます.
  4. エンドユーザ
    発行されたucodeを使って情報サービスを提供する,あるいはその情報サービスを享受する人または団体を,エンドユーザといいます.
  5. ucodeタグベンダ
    ucodeタグを製造・販売している団体を,ucodeタグベンダといいます.ROMタイプのRFID等を製造・販売しており,工場出荷時にucodeタグにucodeを格納する必要がある場合,ucodeの予約を受けることがあります.
図 3は,これらのプレイヤ間の関係を表しています.

図 3: ucode管理に関連するプレイヤ間の関係
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-management-player.eps}

3.2 予約

3.2.1 予約が必要となるケース

ucodeの予約は,ucodeタグベンダが,以下に示す「タグ固有ID利用方式」によってucodeを格納するタイプのucodeタグの認定申請を行うときに必要です.

3.2.2 ucodeのucodeタグへの格納方法

RFIDや赤外線マーカ等の製品をucodeタグの中に,ucodeを格納する方法には,次の2つの方法があります(図 4).
  1. 利用者が書き込み可能なメモリ領域をucodeタグが備えており,そこに任意のucodeを格納する方法(ユーザメモリ格納方式).
  2. 工場出荷時にucodeタグに付与される,ucodeとは別の体系で管理されているユニークIDをucodeに読み替える方法3(タグ固有ID利用方式).

図 4: ucodeタグにucodeを格納する方法
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-store-tag.eps}

3.2.3 ucodeタグ認定の申請

ucodeタグベンダは,自社のタグ製品に対してucode認定を受ける,つまりタグ製品がucodeを搭載できる正式なタグとしてユビキタスIDセンターに認定されるために,以下の条件を満たす必要があります.
  1. 当該タグが,ユーザメモリ格納方式またはタグ固有ID利用方式のいずれかの方法でucodeを格納することを技術的に確認する.
  2. 当該タグが,仕様書「ucodeタグ体系」[3]に記載されているすべての条件を満たす.
  3. タグ固有ID利用方式の場合は,以下で示すucode予約をしなければならない.

3.2.4 ucode予約の意義

ucodeの格納方法として,タグ固有ID利用方式を採用する場合,タグのユニークIDとucodeの間の対応関係を定義する必要があります.更に,そのユニークIDが対応付けられる可能性があるucodeの領域を,他の利用者に割当てないようにあらかじめ確保しておく必要があります.このための手続きが予約(Reservation)です.

3.2.5 ucode予約の手順

ucode予約の手続きは,仕様書「標準認定コード」[2]で規定されており,次の手続きにより行います(図 5).
  1. ucodeタグベンダは,「ucode予約申請書」(別紙1)をユビキタスIDセンターに提出します.
  2. ユビキタスIDセンタは,提出された書類を元に審査を行います.
  3. ユビキタスIDセンタは,審査承認後,認定標準コード領域内に申請されたucodeタグ用の領域を予約し,ucodeタグに埋め込まれたIDとucodeを変換する手法を規定した仕様を策定し,誰もが利用できるように公開します.

図 5: ucode予約の手順
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-reservation.eps}

3.2.6 ucode予約の認定条件

ucodeの予約が認定(許諾)されるためには,以下の条件をすべて満たす必要があります.

  1. ドメイン申請者
    申請者は,ucodeタグベンダであること4
  2. ucodeタグの条件を満たす
    ucode予約の対象となる,タグはucodeタグとして認定された,または認定申請中であること.
  3. タグIDの唯一性の保証
    ucodeに対応させるタグIDの発行時に,同じタグIDをもったタグが単一であることを保証しなければなりません(ucodeタグ認定の条件).
  4. 領域重複のないタグID(ucode)発行機構 ucodeタグベンダは,利用者に発行するタグのセットが持つタグID(それに対応するucode)が,以下の条件を満たすようにタグが発行されること.
    1. タグIDの上位から連続する$m$ビットが,同一の値($b^0$$b^{m-1}$)であること.
    2. タグIDの上位$m$ビットの値が$b^0$$b^{m-1}$と一致するタグIDは,他の利用者に発行されないこと.(図 6参照).
    3. 条件4bを満たすようなタグのセットの最小発行ロット数が,256個以上であること.
  5. 発行ucode通知の義務
    ucodeタグベンダは,本書で規定されているような,利用者に割り当てたタグIDを必ず利用者に通知する仮割当の手続きや,仮割当の状況を速やかにユビキタスIDセンターに届けるなどの所定の手続きを実施すること.
  6. タグID幅と予約されるucodeドメインの大きさ
    予約されるucodeのドメインの領域は,タグIDの空間の大きさと同一であること.

図 6: 図6: タグIDの割当の例(最低タグ数256の場合)
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-reservation-area.eps}

3.3 割当

本節では,ucode割当の手順を記します.

3.3.1 ucode割当の種類

ucode割当の手順には,利用するucodeタグの性質に応じて,次の2通りがあります.

  1. 通常のucode割当手順
    通常のucode割当は,ucodeタグに利用者がucodeを書き込んで使用する場合(ユーザメモリ格納方式)で行います.利用者がucodeタグにucodeを書き込むとは,「ucodeエンコード仕様」[4]に従ってucodeをucodeQR(カテゴリ0)に印字して使用する,あるいはRFID(カテゴリ1)のユーザ書き換え可能なメモリ領域にucodeを格納して利用するような事例をいいます.
    利用者は,ユビキタスIDセンターに「ucode割当申請(通常)」を行い,割当てを受けたucodeを,ucodeタグに記録または印字して発行し,自らが利用または他のエンドユーザに利用させることができます.
  2. 領域指定付ucode割当手順
    領域指定つきucode割当は,工場出荷時に埋め込まれたタグ固有のタグIDをucodeとして利用する場合(タグ固有ID利用方式)に行います.その際,利用するタグIDとucodeの対応関係が定義されており,対応するucode領域が予約されてなければなりません.利用者は,ucodeタグベンダより購入したucodeタグに設定されているタグIDに対応するucodeの領域を,既に予約されているucodeドメインの中から指定して,ユビキタスIDセンターより割当てを受けます.

3.3.2 通常のucode割当の手順

通常のucode割当では,利用者が必要なucodeの領域の大きさだけを指定してucode割当を申請します.どのucode領域を割当てるかは,ユビキタスIDセンタが決定します.通常のucode割当手順の概要は以下のとおりです(図 7).
  1. 利用者は「ucode割当申請書」(別紙3)をユビキタスIDセンタに提出します.
  2. ユビキタスIDセンタは申請に基づき,審査を実施します.
  3. ユビキタスIDセンタは,審査承認後,「ucode割当通知書」を利用者に返送します.

図 7: 通常のucode割当申請フロー
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-allocation.eps}

3.3.3 領域指定付のucode割当の手順

領域指定つきucode割当は,工場出荷時に埋め込まれたタグ固有のタグIDをucodeとして利用する場合に行います. ucode割当ての手順は,以下の通りです(図 8).
  1. 利用者はucodeタグベンダにucodeタグを発注します.
  2. ucodeタグベンダは,販売するucodeタグを決定し,販売するucodeタグに格納されるタグID対応する予約領域の一部分を仮割当(Tentative-Allocation)します.
  3. ucodeタグベンダは仮割当の状況をユビキタスIDセンターに通知します.
  4. ユビキタスIDセンターは仮割当状況を確認し,問題が認められなければ,確認通知を返します.
  5. ucodeタグベンダは,ucode仮割当を通知する「ucode仮割当申請書」5の発行とともに,ucodeタグを納品します.
  6. 利用者はucodeタグベンダが仮割当した領域を指定して,ユビキタスIDセンタにucode割当申請を行います.
  7. ユビキタスIDセンタは申請に基づき,審査を実施します.
  8. ユビキタスIDセンターは,指定されているucode領域の利用に特に問題が認められなければ,指定したucode領域を割当(Allocation)ます.

図 8: 領域指定付きucode割当手続きの流れ
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-allocation-band.eps}

3.3.4 ucode割当時のucode解決サーバの設定

ucodeの割当を受けることによって,その部分のucode解決エントリを管理する権限と義務を持つことになります.従って,割当を受けた部分のucode解決エントリを管理するucode解決サーバは,自身で運営する(または運営が可能な組織に委託する)必要があります.ユビキタスIDセンターは,割当を受けた利用者が管理するucode解決サーバを指すように,ドメイン部分を管理するucode解決エントリを設定します(図 9).また現状では,移行措置として,例外的にユビキタスIDセンターが,一部ucode解決エントリの設定を代行することもあります.

図 9: ドメイン部分を管理するucode解決エントリの設定
(ユビキタスIDセンターが管理)
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-resolution.eps}

3.4 再割当

ucodeプロバイダは,ユビキタスIDセンターより割当られたucode領域に含まれるucodeを他の利用者に割当ることができます(再割当).割当の手続きは,ucodeプロバイダが定めるため,本書では取り扱いません.

3.5 発行

ucodeを発行することは,実際にタグにucodeを格納して,モノや場所に取り付けることと,対応するucode解決エントリを設定することです(図 10).

図 10: 識別コード部(ic: identification code)を管理するucode解決エントリの設定
(ucodeのDomain X部分の割当を受けた組織が管理)
\includegraphics[width=.8\textwidth]{figs/ucode-resolution-ic.eps}

3.6 破棄

ucodeの破棄手続きについては,まだ確定していないため,本書では取り扱いません.



脚注

... 工場出荷時にucodeタグに付与される,ucodeとは別の体系で管理されているユニークIDをucodeに読み替える方法3
とくに,ROM型のRFIDをucodeタグとして利用する場合はこの方法をとります.
... 申請者は,ucodeタグベンダであること4
ucode予約をするためには,ucodeタグ認定を同時に取ることが必須条件です.
... ucodeタグベンダは,ucode仮割当を通知する「ucode仮割当申請書」5
「ucode仮割当申請書」とは,ucodeタグベンダが予約ドメインに含まれるある領域のucodeを割り当てた,すなわち納入したucodeタグが備えているucodeを,ucodeタグベンダが証明する書類です.
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