uID Center

重要なユビキタスID技術の一つが、ユビキタスコンピューティング環境と人間がコミュニケーションするための端末です。私達はこれを、ユビキタスコミュニケ ータ(UC: Ubiquitous Communicator)と呼んでいます。ユビキタスコミュニケータは文字通り、いつでもどこでもコミュニケーションできるための端 末で豊かな複数の通信機能をもっています。

マルチ通信インタフェース

第一に、RFIDやICカードのようなucodeを格納する超小型チップと通信する狭域 通信機能です。RFIDを読み書きするためのリーダ/ライタ機能や、ISO/IEC 14443のようなスマートカードと通信するための通信方式の、両方またはいずれ かを提供します。現在ユビキタスIDセンターでは、複数社の複数のタイプのタグ やカードを共通に読める機能を提供するため、ユビキタスコミュニケータでは、 複数の通信方式を一つのUCでサポートできるような、マルチモーダルな狭域通信 システムを目指しています。
第二に、ucodeが付与された「モノ」に関する情報や、その「モノ」に関する付 加サービスを受けるために、広域通信網に接続するための通信機能です。例えば、 第三世代携帯電話網W-CDMAやPHSなどの公衆電話網と接続する機能や、IEEE 802.11bのようなLAN(Local Area Network)、またはBluetoothなどのPAN( Personal Area Network)の機能のいずれか、または複数のものを提供します。

マルチ通信インタフェースを使ったucode情報サービス

ユビキタスIDセンターでは、この狭域と広域の二つの通信を利用して、ucodeを使 った「モノ」に対する情報サービスを提供します。

1. RFIDにはucodeが格納されており、そのRFIDにUCをかざして近づけて、UCの狭 域通信機能によって、このucodeを読み取ります(Phase 1)。
2. 読み取ったucode情報をユビキタスIDセンターの「ucode解決サーバー」に送 ると、そのucodeが貼り付けられた「モノ」に関する情報の有り処、つまり広域通 信網上(例えばインターネット)のアドレスを取得することができます(Phase 2)。
3. UCは得られたアドレスにある「製品情報データベース」を検索して、その 「モノ」に関する情報を取り出すことができます(Phase 3)。

データベースの機能によっては、情報を取り出すだ けでなく、逆に情報を書き込んだり変更することもできます。

RFID側にもその「モノ」に関する情報を格納するだけの記憶容量がある ならば、UCはRFIDから直接「モノ」に関する情報を取り出すことができます。製品情報データベースとくみあわせて、その「モノ」の情報を、RFIDの中 とデータベースの中とに分けて格納することもできます。

シームレス通信

更に、UCがこれらの広域通信のインタフェースを複数提供している場合、単 に二種類の通信方式が使えるだけではなく、これらをシームレスに扱うことがで きます。例えば、UCがIEEE 802.11bの無線LANインタフェースと、W-CDMAを使っ た第三世代携帯電話のインタフェースの両方をもっていたとします。建物の中で 通信しているときは、無線LANを利用しますが、そのままUCを使いながら屋外に 出たら、通信セッションを保ったまま、W-CDMAを使った通信に自動的に切り替わり、利用者は通信インタフェースの変化を気にせずに使い続けることができると いうものです。私達は通信インタフェースを自動的に切り替えるこうした技術を、 シームレス通信技術と呼んでいます。